獣医さんのお仕事
きれいだった紅葉もあっと言う間終わり、獣医としてはドキドキする季節がやってきました。
越冬するために北のシベリアから日本にやってくる渡り鳥たち。その鳥たちと共に来てしまう、鳥インフルエンザウイルスの季節です。
鳥インフルエンザって何だっけ?という方はこちらをどうぞ。
ウイルスは目に見えず、どこにいるのかわからないので、何より大切なことは 園内や獣舎にウイルスを持ち込ませないことです。そのために、当園では以下のことを行っています。
①姿見の池の水を抜く
姿見の池に水があると多くの野生の水鳥たちが飛来します。万が一、ウイルスを持った水鳥が飛来してしまわないよう、水を抜いています。
②靴底消毒
私たちの靴底にウイルスがくっついてしまい、持ち運んでしまうことがあります。私たちスタッフは園内に入る際には消毒マットの上で、各獣舎の出入りの際には消毒槽で靴底を消毒しています。
来園ゲートにも消毒マットがあります。皆さんもしっかり消毒マットを踏んでから園内に入ってくださいね。
③車両消毒
園には車も出入りします。車のタイヤにウイルスがくっついているといけないので、園内に出入りする際には消石灰などの上を通ることでタイヤも消毒しています。
④防鳥ネットと屋根
野鳥が入り込まないように鳥舎をネットで多い、餌に野鳥の排泄物が入らないように屋根を付けています。
今年はカンムリヅル舎にも屋根とネットを新たに設置しました。
以前よりも鳥たちがご覧になり難いですが、ご理解頂けますと幸いです。
⑤獣舎周りの消石灰散布
野ネズミなどの足裏についたウイルスを運び込まないよう、鳥の獣舎周りには消石灰を散布しています。
⑥隔離
バードゲージは残念ながら屋根が設置できず、スズメの侵入も防げないため、ウイルスへの感受性が高い水鳥たち(オシドリやカルガモ類)をバックヤードに避難させています。
現在、感受性の低いフラミンゴとトキたちはバードゲージでそのまま過ごしてもらっていますが、感染防御強化のため、担当スタッフ以外の出入りを止めております。今後、近隣で鳥インフルエンザの発生が起きた場合は、フラミンゴとトキたちもバックヤードへ避難させる予定です。また、同じく屋根を設置できないこもれびの径の鳥たちも避難させておりご覧になれません。
せっかく来園して頂いても、ご覧になれない鳥たちがおり、誠に申し訳ありません。これも鳥たちを守るため、どうかご理解いただけますと幸いです。
二井