獣医さんのお仕事
前回のお話はこちらから。
プレーリードッグのおじいちゃん”レタス”について②、③と続けてお話してきましたが、大変残念なことに7月7日の夕方、”レタス”は旅立ちました。この夏は乗り越えられないかもしれない…と思っていたため、ブログにて”レタス”のがんばって生きる姿を皆さまにお伝えしたいと書き始めましたが、間に合わず申し訳ありませんでした。
哀悼の意を込めて、途中まで書いていた2023年の様子を以下に記し、”レタス”のことを振り返りたいと思います。
3月10日、右頬から排膿してしまいました。数日洗浄を繰り返し、
3月15日には治療終了しました(写真は3月20日の様子)。
4月5日からはくしゃみや鼻水などが出るようになってしまいました。ネブライザー薬の吸入や飲み薬を飲んでもらうなどしながら、よくなったり悪くなったりもありましたが、5月上旬にようやく落ち着きました。
次第に寝ている時間が増え、筋肉量が減ってしまい体重もゆっくりと落ちてはいきました。若い個体に食べ負けないように毎日別のお部屋でごはんも食べてもらっていました。そのような生活でも、毎日自分で外へ出て歩き回ったり(↓5月14日 右側にレタス)
(↓5月29日)
日向ぼっこをしながらゆっくりお昼寝したり、夜はみんなと固まって寝て過ごしていました(↓5月29日 青矢印が”レタス”)。
しかし、5月末には下の前歯が伸びすぎてしまいトリミングが必要になりました。プレーリードッグはげっ歯類の仲間のため、歯は生涯伸び続けます。本来は硬い食べ物をかじる際に歯も削れていくのですが、高齢のため徐々に顎の力が弱くなり、歯が削れにくくなってしまったようです。
さらに、6月7日、ごはんを食べている時に誤嚥してしまいました(↓ネブライザー治療を受ける”レタス”)。
2022年の誤嚥以来、”レタス”に与えるごはんには気を付けていたのですが、嚥下の力も徐々に弱くなってしまったようです。
それでもお客さまから頂いたトウモロコシをごぼうと一緒によろこんでむしゃむしゃ食べたり(左:レタス、右:ごぼう)
外で仲間と一緒に丸まってお昼寝したり、(↓6月23日)
仲間たちとくっついたり(↓6月29日 上に乗ってるのが”レタス”)
団子になってすやすや眠ったり(↓6月29日真ん中下が”レタス”)
ボランティアさんが作ってくださったレタスを食べる”レタス”の動画 → レタス.mp4(6月29日)
ゆっくりと”レタス”のペースで過ごしていました。
解剖の結果、死因は老衰と判断されました。
”レタス”今まで本当にありがとう。天国でももりもり大好きなものをたくさん食べてね。
”レタス”のことを応援してくださり、ありがとうございました。
二井