獣医さんのお仕事
獣医だより-41-プレーリードッグ おじいちゃんズ②
獣医だより 2023年6月18日
前回、プレーリードッグの“ごぼう”の病気についてお話しました。
その後の6月3日、ご飯を食べながら寝てしまうなど嗜眠傾向がみられ、体温も低くなっていきました。保温など”ごぼう”が負担にならないケアをしましたが、4日の朝、仲間たちと一緒にギュッと体を寄せあった状態のまま、永眠していました。
「ごぼう、最後までよくがんばったね。本当にありがとう。」
皆さまも応援してくださり、ありがとうございました。
今日は、もう一頭のおじいちゃん”レタス”のお話をしたいと思います。
”レタス”は2022年7月13日にご飯を食べているときにむせてしまい、誤嚥してしまいました。
鼻からペレットが出てしまった”レタス”
すぐに病院へ連れていき処置をし、何とか落ち着きはしましたが、肺にごはんが少しでも入ってしまっていると、誤嚥性肺炎を起こしてしまう可能性がありました。念のため、背中の皮膚への抗生剤注射とネブライジングを3日間続けました。徐々に回復し、3日目には動きもよくなり、「肺炎にならずよかった」と安心していたのですが。。。
10日後、
レタスの背中の皮膚に異変が…
注射薬は他のプレーリードッグにもよく使用する薬だったのですが、レタスには合わなかったようで、皮膚が薬に負けてしまい薬疹ができてしまいました。
通常、このくらいであれば負けてしまった皮膚が自然に落ち、新しい皮膚が再生します。しかし、おせっかいな若い個体(特に”こんぶ”!!)が、
「何かついてるよ!」とガジガジ…。
と何度もするため、かじられた所から細菌感染を起こしてしまいました。
この続きは次回に…