獣医さんのお仕事
今日はプレーリードッグのナッシーのお話です。
ナッシーには背中に脱毛があります。これは去年10月、皮膚病になった時に使用した注射薬で毛根がやられてしまいできてしまいました。↓当時毎日、状態を確認する間はおいしいペレットを食べてもらい我慢してもらっていました。
長期戦になった皮膚病も12月末にはすっかり落ち着き、現在まで再発もありません。
プクと姉妹のナッシー、今年からプクと一緒に毎日体重測定、朝晩はゆっくりごはんタイムをしていました。(↓左:プク、右:ナッシー)
初夏、高齢なのに、ナッシーの体重がゆっくり増えている?なぜだ?と思っていた矢先の6月28日、事件が起こりました。夕方、みんな寝室に戻ってきてごはんを待っているのに、ナッシーの姿がない!大慌てで大捜索!
なんと、プレーリードッグたちが掘ったトンネルの奥で土に埋まりかけていましたこの日は急いで保温し、応急処置。その後も元気がややないため、7月2日に精査をすると…肝臓に黒いものがたくさん!!
何かを調べるために超音波で針先を確認しながら黒いものを刺すと…
透明な液体でした。肝嚢胞です。
それほど悪さはしないと言われている疾患ですが、超音波で見る限り肝臓の正常な部分も少なそうです。特効薬はないため、残った肝臓の組織を保護する薬を飲ませ始めました。
そして、8月半ば食欲が落ちてしまいました。腫大化した肝臓が胃を圧迫してしまい食欲がなくなっていることが予想されました。そのため8月14日に麻酔をかけて液を抜くことに。なんと、47mlも抜けました。液体を抜いた後はまた食欲も戻り動きも戻りましたが、9月半ばに再び同じ症状に…今度は71mlでした。
そしてプクが亡くなってしまってからは食欲のムラがでるようになってしまいました。それでも毎日、群れの仲間たちと共に外へは自分で出て日向ぼっこをしています。これからもナッシーの体調を慎重に診ていきます。皆さんも、背中の毛がややボサボサっとしているナッシーを見つけたらそっと見守って頂けると幸いです。
二井