獣医さんのお仕事
今年の開催に先立ち、内部で再確認したことがありました。
それは、ドリームナイト・アット・ザ・ズーを到津の森公園で行う目的です。
目的はずばり、この事業を介して「地域とつながる、地域をつなげること」です。
オランダ本部から送られるドリームナイト・アット・ザ・ズーの旗
中編で書いたように、行う側も大きな充実感と感動を得られるというのが、この事業の特徴だからこそ、出来ることだと考えました。
文字どおり、この到津の森公園という場所で、みんなで夢のようなひとときを過ごす事で、一つになれる。
そのため、去年から地域の企業に声かけを始めました。
協力の仕方は企業それぞれですが、本当はモノやお金よりも、ボランティアスタッフとして参加してほしいと伝えました。
そして今年、その目的の基、受入は大変であるけれど、協力する話は全て受け入れることにしました。
個人でのボランティア申し込みや、大学の学生さんたちやイベントの提案、なんでも受け入れてやってみよう!という精神です(笑)。
そしてその結果。
前編にも書きましたが、たくさんの企業や団体、大学から賛同いただき、高校生6名、大学生76名、社会人の方108名の、総勢190名の方々がボランティアスタッフとして参加いただきました!
飼育スタッフもボランティアさんもみんなでお出迎え!
これほど多くの方と事業を行うのは、開園以来初めてのこと。
みなさんで一丸となって事業をやり遂げ来園者の笑顔をみるためには心を一つにすることが重要。
そこで、今年は開催に先立ち、外部も内部にも関係者説明会を行い、初めに中編で書いたきっかけの話と目的を伝えたのち、障害者への意識として、勉強会をしました。
それは、身体障害者の方と、知的障害者の保護者の方、お二人にお話しいただいたものでした。
身体障害者の方からは、車いすの方と子どもは大人と違って目線が低く、大人が見えるものが見えなかったり、手すりがじゃまになったり、人の背中ばかり見る事があること。さりげない声かけがいいこと。
電動車いすの特徴などまで、たくさんの事を教えていただきました。
知的障害者の保護者の方からは、去年は雨のドリームナイトだったけれど、娘さんが初めて、そこで自分で傘をさして歩いたこと。
その時に動物園に初めて来て、どういうことを喜んでいたかや、障害をもったお子さんが自立する大切さ、親の思いについてなどなど、心にしみるお話を教えていただきました。
去年の雨の様子。。。
初めて知ることばかりで、非常に勉強になるとともに、考えたり気づかされたりし、日頃いかに自分が考えてなかったかを思い知らされました。
そして迎えた今年のドリームナイト・アット・ザ・ズー。
これまで以上に視野も広がり、見方も増え、たくさんの方々の一生懸命な姿に、さらに感動が多くありました。
いい笑顔です!
こっちでも笑顔!!
ボランティアさん同士の交流も
学生さんたちは元気!かわいい!
お土産のクッキーは障害者就労支援施設から
こうやって、様々な団体や企業、個人がつながって、バリアフリーの優しい社会になっていけたら、最高ですね!
動物園って、そんな吸引力と威力を秘めています。
地域とつながって地域のために活動する。
ドリームナイト・アット・ザ・ズーは、到津の森公園が出来るこうした活動の一つにすぎません。
これからも様々な分野で、様々な切り口で、到津の森公園がここにある意味と価値を広げて、社会に貢献していくこと。
それが、私の願いです。
何よりも子どもたちの笑顔があってこそ!!
外平友佳理