到津の森公園

獣医さんのお仕事 公園だより

到津の森公園で学ぶ「いのち」② ~特別コース 種保存会議発表に向けて
キリンの寝室に入って飼育員のお仕事調べの様子
ゾウの足の仕組みについて学習する様子

小学生対象の学習プログラムには今年限りの特別コースがありました。到津の森公園で学んだことを、「種保存会議」で発表するものです。
学習に取り組んでくれたのは泉台小学校と槻田小学校のそれぞれ5年生です。

その前に「種保存会議」とは何かというと、全国中の動物園水族館の園長や館長などが、特に絶滅の危機にある動物たちを増やすことを目的に、2年に1度行う会議です。
動物園や水族館は、生き物を通じて楽しむ以外にも、数の少ない動物を増やすことで絶滅の危機から救う重要な役割があります。
今年その会議が北九州市で行われたのです。
実は14回続くこの会議で子どもたちが発表することは初の試みです。
いわゆる動物の専門家たちの前で、北九州市の子どもたちの代表として2校145名の頑張りを披露するのです。

子どもたちは単に動物のことだけでなく、取り巻く環境、動物園の役割などとてもたくさんのことを、何度も何度も到津の森公園に足を運び、4ヶ月以上にわたって勉強しました。
出産の苦しさや我が子を守り育てる大変さは人も動物も同じであること、体のつくりの違いは生きていく環境に適応した結果であること、食物連鎖のバランスが くずれては動物たちは生きていけないこと、人気者のゾウやかわいいレッサーパンダが実は絶滅しそうであること、動物たちが安心して暮らし繁殖できるように 飼育員がいろいろな努力をしていること、絶滅しそうな動物を野生に返す試みが行われていること、などを知りました。
さらに、動物たちへ自分たちが出来ることとして絶滅しそうな動物の缶バッチやチラシをつくり来園者に配ったり、餌となる野菜を育てることも行いました。

そして11月10日。北九州国際会議場で開催された種保存会議の2日目、秋篠宮殿下や市長も含めた全国の動物園と水族館の代表約250名を前に、槻田小学校5年生と泉台小学校5年生による発表がありました。
どちらの学校も、代表者はとても堂々としていて、これまでの学習の成果と、そこで出た自分の考えたことなどを発表しました。それぞれの発表を抜粋して、次にご紹介します。
→続く

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