獣医さんのお仕事
獣医日誌より~17年4月①
動物のからだ 2005年4月11日
クロエリセイタカシギの夫婦
ミーアキャット
桜の花も満開です。すっかり春ですね。
このHPの更新を、新聞の連載終了をいいことにずいぶん怠けていました。ごめんなさい。新しい年度にもなって、やっと再開します。これからは獣医日誌をもとに書いていこうと思います。今回は4月の獣医日誌からいくつかご紹介します。
・クロエリセイタカシギ:
1羽が翼から出血しているとの連絡を受け診察。幸い傷は浅く軽症です。その原因ですが、恋の季節に入った彼ら、メスをめぐってのオス同士のし烈な争いによるものでした。バードケージ内で群れから外れたところにいる2羽は、そうしてめぐり合った夫婦かも。
・アライグマ・ミーアキャット:
こちらもオス同士のケンカで怪我をしました。いずれも縫うほどの傷ではなく、化膿止めの注射のあとは飲み薬を数日続けて治りました。
・キバタン(キック♂):
3ヶ月に一度、嘴を切ります。キックの嘴は先天的に縦に二つに割れているのでかみ合わせが悪い為伸びてしまうからです。同時に体重測定などの健康チェッ クも行います。今回切った嘴の長さは16mm、ほとんどいつも同じくらいの長さです。治療をしながら担当者がふと言いました。「野性だったらどうなってた ことやら」確かに、野生でもこのような個体が生まれない保障はありません。伸びすぎると主食である種子やナッツ類は食べれません。君は人の手あってこそ生 きれるんだよ。とはいえ今日も本人は頭の羽を立て抗議・・・。