獣医さんのお仕事
かわいい珍客
ワイルド・ライフ・レスキュー 2004年10月 8日
首に縞があるカイツブリの雛
すっかり秋らしくなりました。
到津の森公園の動物たちは平和な毎日が続いています。
しかし、入院室はお客さん(?)たちで賑わっています。保護され持ち込まれた野鳥たちです。
春からの雛鳥の時期も過ぎると、ほとんど保護鳥もありませんでしたが、10月に入る直前、バンやカイツブリ・アオバズク・フクロウ・カワセミなどが持ち込まれました。
そんな中、特に目を引いたのがカイツブリの雛です。ふわふわの綿毛に包まれ首にある縞も綺麗です。
雛を間近でみるのは初めてです。餌付けの難しい鳥ですが、虫の幼虫ミルワームや、餌用のメダカなどを元気良く食べてくれました。
もともと親が雛を背に乗せて子育てをします。そのほほえまましい姿を私も池で見かけたことがあります。
どうして親とはぐれてしまったのでしょう?潜水の得意な親が雛のためにと盛んに潜って魚を採っている間にはぐれてしまったのかもしれません。
身近な野鳥ですが、最近池ではブラックバスにより餌となる小魚が減少し、またアカミミガメが巣にいる雛を食べてしまう事があり減少傾向にあると言われています。
いずれも外来種の侵入によって生活が脅かされています。
そっと手のひらに載せると怖がりもせずじっとしています。親の背中を思い出したの?かわいい「珍客」にちょっとうれしくなりました。