到津の森公園

獣医さんのお仕事 公園だより

獣医学生の頃 1

大勢の人で賑わったGWも終わり落ち着いた到津の森公園。
そんな折、北海道の獣医学生から手紙が届きました。この連載をHPで読み実習をさせて欲しいとの内容で、将来動物園で働きたい事なども書かれてありまし た。夢と希望にあふれた文面に、ふっと懐かしく自分の学生時代を思い出しました。そこで獣医学生の頃の事を数回に分け書いてみようと思います。

念願叶って宮崎大学の獣医学科へ。入学式の日、知り合ったSさんと周辺を探索に行きました。動物病院のそばに数頭の犬がつながれていました。Sさんが手を 伸ばした瞬間、ガブリと犬が噛み付きました。驚く私の横でSさんはいたって平静。「びっくりさせちゃったね」と言いながらそっと犬の口を開けて手を抜きま した。感嘆したのは言うまでもありません。
獣医棟からよれよれ白衣にサンダル、無精ひげのうえに年齢不詳の人達がぞろぞろと出てきました。それは私の先輩達でした。
獣医を目指す人は普通じゃない、そう感じた初日でした。

1年目は机上の授業がほとんどの中、解剖学は実習がありました。畜産業の盛んな土地、牛一頭を5人で解剖する事も。足を持ち上げるだけでも二人がかりでやっと。昼から始めて、終わるとすっかり夜でした。

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