獣医さんのお仕事
雨の日は洗濯!?
動物のからだ 2004年7月29日
雨に濡れるフラミンゴ
梅雨です。雨の日は朝の巡回もより気を使います。
健康な動物でさえ外に出たがらない雨降り。体調の悪い動物では、濡れて弱ってしまう場合もあり、特に鳥類は普段の羽の手入れを怠ると汚れて撥水力が落ちてしまいます。
草原のエリアに足を向けました。ここで気になる動物は、きれいなピンク色の鳥、フラミンゴです。
開園前、新しい場所へ引っ越したばかりの頃は、慣れない環境のためか、色もあせ、汚れが目立つ様になりました。
そのため雨が降ると地肌までびっしょり濡れてしまう個体も少なくなく、そんな時は「フラミンゴの洗濯」が必要となりました。
用意するのは42度のお湯。人が触ってほんの少し熱いくらいで鳥を洗うのに最適な温度です。そして汚れの原因はエサなどによる脂、それを洗い流すのが食器用洗剤です。状態を見ながら洗浄とすすぎを何度も繰り返し、ようやく綿毛が白くなった所で、ドライヤーとタオルで乾燥。
ここで手を抜いて根元が濡れているとよけいに体が冷えてしまいます。乾かす方が洗うより大変です。
全て順調に行って1羽につき40分ほど。しかし見事な美しいピンクの羽がふんわりと仕上がる(?)と、やった甲斐があります。
最近は汚れる事もなく、今年の梅雨も乗り切れそう。美しい彼らを確認し、次の見回りへと急ぎました。