獣医さんのお仕事
環境の指標、猛禽類たち
ワイルド・ライフ・レスキュー 2004年6月18日
青葉の季節。その頃日本へ来る渡り鳥、その名も「アオバズク」が到津の森公園に保護されて持ち込まれる時期です。
去年は6羽、今年もすでに2羽が来ました。南方から渡りの途中で電線やビルの窓に衝突したり、体力を消耗し弱った事が原因と思われます。
アオバズクなどフクロウの仲間やトビなどのタカの仲間を合わせて猛禽類と言います。彼らは食物連鎖の頂点に位置する動物、つまり彼らが生きていく為には多くのエサとなる動物が生息する環境が必要です。
つまり自然環境の豊かさの指標ともなるため、彼らが生息する北九州一帯は、まだ自然が残されているようです。
猛禽類全般の保護原因の中でカラスに襲われていたというものがわりと多くあります。
カラスをはじめ小鳥などが猛禽類に集団で攻撃することをモッビングと呼びます。普段は自分たちの卵や雛を襲う天敵が、迷い込んだり弱っているのを見つけると、チャンスとばかりに攻撃するのです。
本によればふくろうを枝にぶら下げ、そこに集まる小鳥を捕獲する狩猟方法もあるとの事。
ですから猛禽類を野生に返す場合はなるべく目立たない森の中や、夜間に行います。
鳥たちの頂点に立つ猛禽類、とはいえ彼らもやはり生きていくにはなかなか大変のようです。