獣医さんのお仕事
ウン・この不思議発見!
イベントを通して 2004年4月27日
その日の朝の巡回は片手にかごをぶら下げてまわりました。
何故なら動物たちの糞を集めるためです。いいえ、糞便検査をするのではありません。この日のイベント「ウン・この不思議発見ガイド」のに使うためです。
動物たちが運動場に出たのを見計らって寝室に入り、なるべく新鮮な糞を拾い集めます。
キリンはちょうどその時、頭上高くから落として(?)くれました。意外に小さくまさにチョコボール、数えると120個ほどありました。
一方ゾウの糞は手のひらほどの大きさで、測ってみると1.2kgもありました。
レッサーパンダは深い緑色、笹の糞です。
次第にカゴが重くにおいも強くなってきました。その中でもライオンの糞は際立ってにおいます。
けれども今まで経験した中で最もくさかった糞は、以前勤めた動物園にいたヤマアラシの糞です。
他とは比較にならない強烈なにおい、糞便検査の際に思わずむせたほどです。
形や大きさ、色やにおい、動物の糞は実に様々です。食餌や環境と深く関係し、それぞれ理由があります。落し物といえどもなかなか奥が深いのです。
4月中の日曜日も行うこのイベント、毎回その日採れたての(!)糞を使います。見て触って臭って、不思議に迫ってみませんか?