獣医さんのお仕事
ミルクいろいろ
動物のからだ 2003年6月26日
2さて、子育ての話に続いて今週はミルクのお話です。
人間に比べて動物のミルクはカロリーが高く、猫など短期間で大きくなる動物ほど高くなります。
最もカロリーが高く濃厚なミルクはアザラシやクジラなど海の動物で、生クリーム並の濃度です。冷たい海で生まれた赤ちゃんが生き残るためには脂肪を早くつけることが必要なのです。
また、ウサギも高カロリーのミルクを与えますが、これは1日1回しか授乳しないため。始終餌を食べ続ける習性と、子育てが嫌い?だからでしょうか。
ミルクの役割はただ栄養を与えるためではありません。出産後2日間だけ出る「初乳」は、消化管を動かす刺激を与え、ビタミンAやミネラル、たんぱく質も豊富です。
また、お母さんからの免疫をもらう重要な役目もあります。
ところでミルクは哺乳類の最大の特徴ですが、ハトは喉で粘液を分泌して作った液体「ハトミルク」と呼ばれるものを雛に与えて子育てします。
さて、それぞれ味の方は?私が飲んだのはヤギとラクダ、そしてウサギ。時間がたてば独特の臭みが出ますが、絞りたてはどれも牛乳そっくりでした。
・・・案外みな同じ味(?)なんだと変に納得しました。