到津の森公園

獣医さんのお仕事 公園だより

開園前のこと。その1~去るものと誕生するもの

園内ではミモザの花が咲き誇り、ふきのとうも見つけました。
春です。
4月で到津の森公園は1才。これを機に開園までの事を振り返り数回に分けて書きたいと思います。

私が来たのは開園準備の進む2年前の6月。新旧の獣舎が混在する中、ブルトーザーが動く赤土むき出しの園内でした。

来てすぐにラクダの輸送がありました。半日飼育体験しただけでしたが、人馴れした大人しいラクダでした。
職員総出で輸送箱への追い込み作業、私も新人(?)として張り切りました。
その後、輸送箱をクレーンで持ち上げてトラックに乗せました。
見送る飼育担当者の少し寂しい表情が印象的でした。

同時期、仮獣舎にいるアライグマでは出産ラッシュ。飼育員が巣箱用に改良したゴミ箱でかわいい子どもが次々と生まれていました。
巣箱から出始めると私の出番、健康診断とともに個体識別のマイクロチップを入れました。
今、ラクダ舎はせせらぎ広場になり、その少し先がアライグマ舎。
そこには池があるので得意の「洗い」が出来ますし、餌販売機のおかげですっかりおねだり上手。
ただし頭数を制限するため、現在は避妊剤を使用中です。
もちろん、大人になったあの時の子どもたちにも。

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