獣医さんのお仕事
怖い見えない敵!
動物のからだ 2002年10月 9日
獣舎の管理通路の入り口には消毒液の入った浅いコンテナが置いてあります。飼育員はここで靴を消毒して獣舎を出入りします。
なぜって?動物たちに他からの動物の病気がうつらないように、また他へうつさないようにも気を配る必要があります。
レッサーパンダはイヌの、トラやライオンはネコの、そして鳥類は野鳥や鶏の伝染病に感染します。疾病予防において予防接種や糞便検査などはもちろんです が、最も必要なことはまず病原体を持ち込まないこと。寄生虫は肉眼や顕微鏡ですぐに分かりますが細菌やもっと小さいウイルスなどは簡単には検出できず、原 因がわかるまでには時間がかかります。知らず知らずに自分たちが病原体を運び貴重な命を危険にさらす可能性があるのです。
そして逆に人へ感染する病気もあります。
獣舎にももちろんありますが、ふれあい動物コーナーには来園者用の手指の消毒薬があります。見えない相手が最も厄介なものってことかしら。