獣医さんのお仕事
落し物たち!?
ワイルド・ライフ・レスキュー 2002年10月 9日
入院室に新入り(?)です。
グリーンイグアナが警察から来ました。
なぜ警察から?実はこれ拾得物、つまり「落し物」です。イグアナなど飼育が難しい動物や大型の動物・危険な動物などはうちで預かります。保護動物との違 い?それはもともと日本には生息していない動物であるということ。ですからペットとして飼われていたものとしてみなされるのです。
去年はグリーンイグアナを含め、フェレット・プレーリードッグ・セキセイインコ・外国産のヘビはてはヤギまで実に13種47頭が「落し物」として到津の森公園で預かりました。
落とし主が見つかった例はそのうち1例のみ。ほとんど稀です。「逃げ出した」というよりも「捨てられた」場合が多いようです。
拾得物の動物種には季節性があります。グリーンイグアナは夏で多く、暖かくなって屋外に出して日光浴中に脱走といったところ、プレーリードッグの場合は冬 で、発情期になるため気が荒くなり、性格が豹変したから引き取ってほしいとの電話もあることから、捨てられたのでしょうか。こうした動物たちが拾われるこ とは少なく、死んでしまったり逆に生き残ってもともとのいる動物たちを脅かしたりすることが多いでしょう。そんなことを動物園から訴えていくことも必要で あると実感しつつイグアナくんを見つめる今日この頃…。