動物たちのおはなし
今年はヒナがいっぱい♪のバードケージです。
特にオシドリたちは高齢化が進んでいるため繁殖は急務であり、数年前から力を入れて取り組んできました。
6年前の2019年度の人工育雛を皮切りに、毎年試行錯誤しながらです。
(懐かしい2019年度の人工育雛の風景♪)
ここ数年当たり前のように必要となる鳥インフルエンザ防疫対策、梅雨時期の大雨など、自然との闘いも尽きません。
今年度は鳥インフルエンザ防疫対策のための隔離措置が早目に解除できたことで、5月の中旬にはみんなバードケージに戻ることができました。
順調に繁殖が進むことを期待していましたが・・・
期待通りに行かないのが鳥の繁殖。
去年一昨年とうまくいったオシドリの自然繫殖。
今年はアカツクシガモやカルガモへの託卵なしでオシドリの繁殖を進めようとしましたが、これまで産卵、抱卵をしっかりしてくれていた高齢になるメスたちがほとんど産卵してくれませんでした。急遽今年もオシドリの繁殖はカルガモへの託卵も行うことに。
カルガモもオシドリも抱卵期間は約1か月。
カルガモたちの抱卵の安定感はお墨付き。
カルガモの抱卵が安定したころを見計らって、こっそりオシドリのたまごにすり替えます。
個体によっては自分のたまごではないことがわかるのか、託卵の抱卵をしてくれないことも。
なので、個体を選別し、タイミングを見計らっての託卵です。
入れ換えたたまごをしっかり抱いてくれるかドキドキ。
今年はカルガモたちも抱卵に入る個体が少なく、託卵できる個体も限られていました。
余計にドキドキ。
そんなこんなでひとまず5羽のカルガモへ托卵。
そして数は少ないけれどオシドリたちも数羽が抱卵に入ったので、あとは孵化を待つばかり・・・
予定日が近づいてくると担当者は毎日期待と不安で心が乱れます。
そして、そして・・・
抱卵からちょうど1か月経った6月22日、6羽のヒナが!
やったー!!!
これまでの托卵では抱いてくれなかったカルガモの吉江さん、今回はしっかり抱いてくれました!
梅雨に入ってからの孵化は、大雨による影響でヒナの体温低下がとても心配。
ですが、そこは絶大な信頼のあるカルガモの子育て。
雨の間は吉江さんがしっかりヒナを管理してくれていて、みんな元気!!!
なんだか一羽だけ特に自由行動で心配なヒナがいましたが(写真にも写っていない自由さです)、今のところ6羽とも無事に大きくなっています。
一週間後の29日には、初托卵、孵化成功!のキミドリがヒナを孵しました!
3羽が元気いっぱい成長中です。
そして・・・6羽と3羽はみんなでまとまって行動することにしたようです。
一週間しか孵化日が違わない6羽と3羽ですが、明らかに体の大きさが違います。
ヒナらしいヒナの姿でいる期間はとても短いので、今だけの貴重な光景です。
ぜひバードケージに足を運んで、探してみてくださいね!