動物たちのおはなし
アミメキリンの「マリア」が、2024年2月8日(木)に亡くなりました。
2004年に名古屋市東山動植物園から来園し、約20年にわたって到津の森公園で過ごしてくれました。
今日は、マリアの思い出写真をみなさんと共有したいと思います。
マリアは、2003年7月16日に名古屋市東山動植物園で生まれました。お母さんはピース。お父さんはスティービーといいます。写真でしか拝見したことはないのですが、マリアはお母さんのピースによく似ていて、とても綺麗な顔立ちのキリンさんです。
2004年、マリア1歳の時に到津の森公園へお引越ししてきました。
写真の左側に見えるのは、現在のロバ舎付近です。まだまだ昔の到津遊園の頃の獣舎が残っていました。
現在のサバンナ舎(キリンやシマウマたちのいる建物)に到着したところ
緊張しながらも、無事にお部屋に入ってくれました
怖がりで慎重な性格のマリアにあわせて、少しずつ飼育員や獣舎に慣れていってもらいました。
当時は、シマウマとキリン(マサカズ)が同じ運動場で過ごしていました。
マリアも運動場でシマウマとしばらく過ごしていましたが、シマウマたちに追われることが多く、キリンとシマウマを別々にして運動場に出すことになりました。
また、オスのマサカズはとっっっても体格の良いキリンだったので、幼いマリアとの体格差が大きく、マリアとマサカズも別々に運動場に出ていました。
(金網越しにマリアとマサカズの顔合わせ中)
マリアの成長とともにマサカズとのお見合いもはじまり、運動場に一緒に出てきた日
マリアは少し戸惑いつつも、一緒に仲良く過ごすことができました。
(マリア左 と マサカズ右)
しかし、残念なことに一緒になってしばらくしたころ、マサカズが亡くなってしまいました。
(2008年ころのマリア)
しばらく1頭でくらしていたマリアのもとに、2010年オスのトーマが姫路セントラルパークからやってきました。
(来園して間もなくのトーマ この後ぐんぐん身長が伸びて、とっっっっっても立派な体格になります)
(マリアとトーマが運動場に一緒に出たところ)
マリアとトーマの相性はよく、わりと早い段階で一緒に過ごすようになりました。
そして、2011年
第1子の望(オス)が誕生
マリアはお母さんとなりました。
とっても良いお母さんで、望を立派に育て上げました。
そして、2013年に第2子いと(メス)が誕生
(元気ないとちゃんを育てる、落ち着いたお母さん姿)
さらに、2017年に第3子のミモが誕生しました
子どもたち3頭は、それぞれ姫路セントラルパーク(望)、九十九島動植物園(いと)、長野市茶臼山動物園(ミモ)へと旅立っています。
しばらく穏やかな日々が流れましたが、
(なかよしのトーマとマリア)
2022年にトーマが亡くなり、以降マリア1頭となっていました。
昨年20歳を迎えて、高齢となったマリアが元気に過ごせるよう寝室を改良し、トレーニングをして採血できるようにするなど、さまざまなケアを行なっていました。
まだまだ元気で過ごしてくれて、ミモザの花が咲き誇る時期を迎えられると思っていた矢先、突然のお別れでした。がらんと空いたキリンの寝室をみると、正直さみしいです。
約20年にわたって到津の森公園で過ごしてくれたマリア。
到津の森公園に来てくださったみなさんの心に、必ず残っていてくれると思います。
たくさんの思い出のなかで、時々でもいいのでとってもきれいで穏やかなマリアさんというキリンがいたんだよと思い出していただけると嬉しいです。
また長らく応援していただいた皆様に心よりお礼申し上げます。