動物たちのおはなし
11月1日、ロップイヤーの「カエデ」が亡くなりました。まもなく9歳の誕生日を迎えるところでした。
若い頃のカエデ
カエデは、アン・コノハ・コノミと生まれた時から一緒に過ごしていました。昨年の夏に母親のタンポポが無くなってからも4頭で仲良く過ごしていました。9月に入って換毛期が始まると同時にカエデに削痩が目立つようになりました。ごはんは良く食べているのですが、太れないようでした。加えて斜頸症状(首をかしげるように傾ける症状)があらわれており、身体を横たえて過ごすことが多くなっていました。斜頸症状が出るとごはんを食べにくくなるので、隔離してケアをすることも考えましたが、高齢な上、群れで過ごしてきたカエデにとって隔離がストレスになることを考え、ウサモルハウスの窓を布で覆い、公開中止の措置をとらせていただいていました。
その間、お腹の調子を整えるお薬や、栄養満点のゴハン、ウンチやおしっこで汚れるお尻周りをきれいにしたりとケアを続けるうちに、斜頸症状も治まり、再公開を始めていたところでした。 右の後ろ足がすこし不自由になったこと、少しの腹圧でオシッコが漏れてしまうなどの状態ではありましたが、食欲も戻り、自力で水を飲みに移動したり、お気に入りの巣箱で仲間と休んでいたりとゆったりと過ごしていました。亡くなる前日、今までは1番にごはんに寄って来ていたカエデが大好きなリンゴを与えても食べにこず、近くに置いても食べませんでした。食べないままだとお腹の動きが悪くなり食滞をおこすこともあるので高栄養食を少し口に入れ、ケアを行っていました。
翌朝、カエデの状態を確認に行くと、仲間に囲まれ、巣箱の中で冷たくなっていました。
ウサギの平均寿命は8年程度と言われているところ、よく頑張ってくれました。カエデ、本当にお疲れさまでした。
公開中止の間、ガラスに布を張っていました。覗こうと思えば覗ける状態ではありましたが、そんなことをする方は一人もおらず、見守って頂けたこと感謝しております。温かく見守っていただきありがとうございました。
後ろ姿ですが…ごはんを食べるカエデ(左から2番目)