動物たちのおはなし
ご報告が遅れて申し訳ありません。
8月2日にヤギのヨシミツが亡くなりました。14歳でした。
ヨシミツ
ヨシミツは、2009年4月10日に誕生し、現在のヤギ舎が出来たばかりでの出産でしたので、今でもよく覚えています。その2日前に生まれていたヨウヘイと小さい頃から兄弟の様に仲良く過ごしてきました。
若い頃(5歳)のヨシミツ
2頭とも身体はとても大きのですが、穏やかな性格で他のヤギたちとも争う姿を見たことがありません。その穏やかな性格から、なかよし広場では来園者のみなさんにふれあっていただいていたこともあります。
寝室で仲良く過ごすヨシミツ(右)ヨウヘイ(左) 2022年11月撮影
年を取ってきたヨシミツとヨウヘイは岩山での生活が厳しくなり、お年寄りや、出産前後のヤギたちが過ごすなかよし広場で余生を過ごしてもらうことにしました。小さな子ヤギたちが、ちょっかいをかけに来ても動じることなく、マイペースに、そしてたまに相手をしてあげている姿はとても微笑ましかったものです。
なかよし広場で過ごすヨシミツ(左)とヨウヘイ(右)
なかよし広場で過ごしていた頃のヨシミツ
少しずつ筋力の衰えから足腰が弱くなってきていましたが、2023年6月中旬辺りから起立に時間がかかることや、困難なことが増えてきました。
それでも時間をかけ、飼育員の補助があれば動けていたのですが、7月23日の朝からは完全に起立不能となってしまい、寝たきりの生活になりました。
担当者とヨシミツ
年齢的にも体に負担のかかる無理なリハビリは行わず、好きなものをたくさん食べてゆっくりと過ごしてもらうことにしました。一頭で過ごすことが多くなりモチベーションの低下から食欲が落ちる事を心配しましたが、そんな飼育員の心配をよそに、しっかりアイコンタクトで要望を伝え、ごはんもおいしいものだけ(!)を食べていました。
寝たきりの割には体の状態もそれほど悪化することなく最期までヨシミツらしく過ごせていたと思います。
そして8月2日、出勤してきたスタッフが様子を見に行くと老衰のためすでに天国へと旅立った後でした。寝たきりになってからは、ヨウヘイと別々の部屋で過ごさねばならなかったのは少し寂しかったかもしれません。
ヨシミツがいなくなってしまった後のヨウヘイは、いまだにヨシミツと一緒に過ごしていた寝室に帰ろうとしていますが、昼間は元気いっぱいの仔ヤギたちのおかげか体調を崩すことなく過ごしてくれています。
ヨウヘイの隣にヨシミツがいないのはなんだか物足りませんが、ヨシミツの分も長生きしてほしいなと思います。
ヨシミツ、長い間お疲れさまでした。ありがとう。
空をバックにヨシミツ