動物たちのおはなし
カイウサギの「シィ」が6月9日に亡くなりました。
「ウサギの同居大作戦」のブログの中でも少し触れたことがありますが、シィと兄妹のレイは成長障害があり体がとても小さい個体です。
この2頭は4頭の兄弟で生まれましたが、1頭は生まれつき左目の眼球が欠損しており生後しばらくして死亡、もう1頭のオス「和(なごみ)」もほどなくして成長不良で死亡しており、レイは体が小さい以外に目立った障がいは見られませんが、シィは体が小さい以外にも背骨の変形、てんかん様発作、斜頸(首の曲がり)、角膜炎、お腹を壊しやすいなどの症状がありました。そのため一時は目の届きやすいバックヤードで飼育していたこともありました。
それから少しずつお腹も強くなり、発作や、角膜炎も落ち着いてきたことから、シィも他のウサギたちと一緒に過ごせるように環境を整え仲間たちと暮らせるようになっていたのは、ブログ「ウサギの同居大作戦」で紹介した通りなのですが、4月に入って、他のウサギたちのシィへの当たりが強くなり、体重の減少が見られたため群れの隣で健康管理をしながら体重を増やし、再び同居を行っていました。その後しばらくして再びシィの体重が減っていたことから、再度群れから離し、今後どうしていくのがシィにとって幸せなのかを考えているその間に亡くなってしまいました。シィにとって、同居が大きなストレスになったのかもしれません。しかし、長く生きられる可能性が低いシィだったからこそ、仲間たちの中で過ごしてもらいたかったという思いがありました。
解剖の結果、シィは十二指腸穿孔(腸壁に穴があくこと)による腹膜炎で死亡したことがわかりました。
残った兄弟のレイは、健康状態に今のところ問題はありません。しかし、より一層注意をしながらお世話をしていきます。
シィの成長を生まれた時から見守っていただきました皆様、本当にありがとうございました。
群れの中で過ごすシィ(右)
スズノスケ(左)とシィ(右)
最後の写真になってしまいました。群れの中でごはんを食べるシィ。(6月2日撮影)
スズノスケの右上がシィ。