動物たちのおはなし
さて、長年の思い込みから脱却した「ウサギの同居大作戦!」ですが、カイウサギのメスたちの同居は順調に進んでいます。前回のお話は→こちら
そこで、今度はオスたちの同居を試みることとなりました。
ウサギは複数のメス(血縁関係のあるメス4頭、順位制)と複数のオス(優位オス1頭と仔)とでつくるコロニーと呼ばれる社会性グループを形成しています。
当園のオスウサギたちは、遺伝性疾患があるため、今後の繁殖予定はありませんので全頭去勢手術を2022年1月までに終わらせています。
メンバーはこんな感じ。
スズノスケ ホーランドロップイヤー種です。自由奔放な性格で、ヒトにも良く慣れています。しかし、モルモットに対して攻撃することや、自身もケガをすると化膿しやすい体質であることから他個体との同居には慎重に行う必要があります。
カイ 身体が小さめ。シィとレイの父親。小さい体に見合わず、ピカピカ艶々のムチムチ。繁殖経験あり。
レイ 薄茶色。シィと兄弟。シィと同じく生まれつき体が弱く大きく成長しませんでした。小さな見た目ですが、モルモットに攻撃することがあり、こちらも心配の種。
ユウタロウ 最年長。長年、モルモットと暮らしてきました。他のウサギと暮らした経験がないのでどうなるか不安な個体。
この去勢オス4頭。みんな心配の種あり不安はありつつも準備を進めました。未去勢のオスならば同居は難しいと思われますのでポイントは、全頭去勢しているという点です。
実は、オスたちの同居には後ろ向きでした。「無理だろう」と。ここでまた、思い込み発動ですでも、メスたちのようにやってみなければ分からない!ということでケガをさせないことに気を配っての挑戦です。
まずは、半年ほどアミ越しでお見合い状態にあったスズノスケとレイ。一緒にしてみると、お互いマウントの仕掛け合で、一向に落ち着きません。
クルクル回転しながら様子を見ているようです。(手前スズノスケ・奥レイ)
しかし、噛んだり追いかけあったりはしません。数日間は、観察下での同居を続け、お互いに順位が決まれば落ち着くだろうと様子をみていると、1週間ほどしてこの姿に。
2頭で仲良くごはん中!その後も寄り添っていました!これには、本当にびっくりです。しかも、モルモットには攻撃する2頭がですよ!同じウサギとは思えないほど、見た目も大きさも違う2頭ですが仲良く過ごしてくれて感無量です!
さぁ、次はユウタロウとカイの出番です。
まだまだ、続きます