動物たちのおはなし
今回は、「思い込みはいけないな」と言うお話しです
当園のウサギはオス4、メス9頭の計13頭を飼育しています。
そのうちロップイヤーの母娘5頭は娘たちが産まれた時からずっと一緒に暮らしていますが、その他のウサギたちは1頭ずつ暮らしています。
ロップイヤーの母娘の後ろ姿
その理由としてウサギは縄張り意識が強く、相性が悪いとケンカがたえません。しかも、ウサギの鋭い門歯(前歯)で噛みつけば傷は深くなり細菌感染を起こして膿瘍になることが多いのです。その治療には注射や、傷口の洗浄、膿を絞りだす排膿など、長期に渡って苦痛を伴うことになります。また、当園の慣例的にウサギはたとえ親子や兄弟でも1度離してしまうと再び群れにするのは難しいと言われてきました。
そして、1頭ずつウサギに広いスペースを用意することは難しく、残りの8頭のウサギは、それぞれモルモットたちの部屋に居候している状態でした。
モルモットと暮らすウサギ
実は、これには問題があります。
ウサギの常在菌がモルモットに悪さをすることがあります。幸いに当園では今まで発症することはありませんでした。しかし、今後も無いとは言い切れません。また、誤った飼育方法を動物園として示すのはいかがなものかという問題もあります。また、モルモットの部屋にウサギがいることで、来園者の方が「ウサギなのか?モルモットなのか?」混乱されるということもありました。
このような状況でしたので、モルモットたちの部屋割りを見直して、ウサギはウサギだけで飼育することが出来ないか?と考えるようになりました。
ちょうどそのころ、他園で単独飼育のメスウサギを群れにすることが出来たという話を聞きました。
そこで、当園でもウサギたちの同居を試みることにしたのです。
長くなりますので続きます