動物たちのおはなし
今回は、獣医さんのブログでも、何度か紹介されているナッシーについてのお話です
ナッシーは、肝臓に透明な液体が溜まってしまう病気になっています。(詳しくはコチラ)
7月に判明し、深刻な状態ではありましたが、年齢の割には毛艶も良く、比較的ふくよかな体型で、月に1回程度、肝臓の液体を抜いて、肝臓を保護する薬を毎日飲んでいました。
しかし、ナッシーと姉妹であるプクが9月10日に天国へ旅立ったあたりから食欲が一気に低下してしまいました。以前はともにかなりの高齢ということもあり、毎日2頭で、群れとは別に栄養価の高いごはんを食べていましたので、急に寂しくなったのか…?
もちろん、病気が進行し、ナッシーの体調が少しずつ悪くなってきているのもあると思いますが、10年以上一緒に過ごした姉妹がいなくなったことは、ナッシーにとってもかなりの打撃になったのではと考えられます。
それでも、ナッシーに薬や栄養価の高いごはんを少しでも多く食べてもらえるように、日々試行錯誤していましたが、ついに、ほとんど食べなくなってしまいました。そのうえ、ごはんの時間が終わると怒りを表す鳴き方をするようになってしまいました
飼育員がナッシーの為と思って与えていたごはんが、ナッシーにストレスを与えてしまっていては意味がありません。そこで、いったん別でごはんを与えることをやめてみることにしました。薬も、残念ながら飲んでも完治するものでもないため、しばらくお休みすることに。
すると…みるみる食欲が戻ってきました
最初は群れにペレットを与えた際に、そこまで連れて行くと食べる、というくらいだったのですが、やがて自分でペレットのところへ歩いていくようにそこで、他の子達に見つからないように、栄養価の高いペレットをこっそりナッシーの横に置くと、バリバリ食べてくれました。
(ナッシー:一番手前)
隔離の際は全く硬いペレットを食べてくれなかったので、とても良い傾向です
(ナッシー:右から2番目)
仲間たちの大きなおしりにも負けずに、モリモリと食べています
その後も、群れのすぐ隣の寝室で短時間だけであれば、1頭でもごはんを食べてくれるようになりました。
最近はキャベツやレタス、野草などをよく食べてくれます
今後もナッシーの様子を見ながら、ナッシーに合わせたケアを行っていこうと思います。
(ナッシー:右)
(ナッシー:一番左)
今回の件で、群れ動物にとって「隔離される」ということはかなりのストレスになることを、改めて学ばせてもらいました。もともと、ナッシーはプクと比べても、飼育員と少し距離がある子でした。やはり、姉妹といえども性格は全然違います。
動物たちの個性も確認しながら、動物にとって幸せな環境を作れるよう今後も努力しようと思います