動物たちのおはなし
チンパンジーのお部屋と言ったらこのたっか~いタワーですね。
よく、「見えな~い」という声を耳にしますがご容赦ください。
チンパンジーにとって高いところで眠ることは安心できることですから。
(野生では樹上に木の枝でベッドを作って眠ったりします)
まあ、それはそれで今回はお部屋の中でのおはなしです。
到津の森公園には5頭のチンパンジーが暮らしています。
今、去年の8月に生まれたユパの子育て真っ最中のため、子育てに専念できるように2つの群れに分かれて暮らしています。
運動場にいる群れとは別にもう一つの群れがどこにいるかというと、さて、どこにいるのでしょう?
それがここ、チンパンジーたちのお部屋です。
ここは普段はお客さんが入ることも見ることもできない場所で、チンパンジーたちが夜間過ごす部屋なので寝室と私たちは呼んでいます。
ですが、到津の森公園にはチンパンジーの運動場は一か所しかないので午前と午後で交互に使ってもらっています。
運動場にいるときはのびのびとタワーのてっぺんでお昼寝したり、デッキの上でゴロンと横になったり、草をかき分けて食べ物を探したりといろいろなことができます。
では寝室ではどうでしょう?
運動場よりもずっと狭い寝室ではできることも、あるものも限られてしまいます。
そこで、チンパンジーたちが少しでも退屈しないように、またはワクワクドキドキできるように
食べ物をいろいろなところに隠したり、
隠したり、
隠したりしています。
チンパンジーたちはこのごはんを探す時間がとっても楽しみみたいで、
思わぬところで思わぬ食べ物を見つけたときは、口をほころばせて嬉しそうにほおばります。
時には木の枝葉や新鮮な草をとってきて入れてみたり、
園内でとれる季節の果実をこっそり入れたりもします。
こちらは飼育員お手製の野菜果物ジュースが筒の中に入っています。細かく切った果物よりも長い時間楽しむことができます。
こんなにおいしそうに味わってくれると、作った甲斐があります♪
しばらく経った後。
チンパンジーは力が強いのでいろいろと壊されたりすることもありますが、まあ、それはそれで楽しんでいるのかなあという気持ちで見守っています。
これからもチンパンジーが楽しく暮らせるような心地よいお部屋にしていきたいなと思っています。