動物たちのおはなし
オウム・インコの担当となって1年たちました。
この1年かけて鳥たちと信頼関係の構築と、
コバタン・キバタンの同居を試みてきました。
その結果、コバタンの「ココ」とキバタン「リー」、「リー」とキバタン「キック」の
組み合わせでは同居展示できるようになりました
*右:キック 左:リー
彼らの力関係は、リー > ココ >キックといった感じです。
意外ですが、体の大きな「キック」は
とても小心者で繊細な心の持ち主なんですよ
*オトメズグロインコの「ミス」は体が小さく、大型インコとの同居は不安がある為行っていません。
では、信頼関係の構築は?というと、
大昔(笑)、噛まれて以来恐怖だった「ココ」と20年ぶり?に和解し、
ずっと険悪だった「リー」とは突然の恋に落ち
「ミス」とは仲良くしてもらいつつ
残るは「キック」のみ。といった感じです。
キックとは10年ほど前は腕に乗せて散歩をしていたこともあるのですが、
突然嫌われるようになり、以来中々心を開いてくれません
*初めて腕に乗ってくれたリー噛まれないかと冷や冷や
ご存知の方も多いと思いますが、インコ・オウムたちは
これまで鳥カゴの中で飼育されてきました。
バックヤードで遊ばせることはあっても、
1日の大半を狭い鳥カゴで過ごしています。
彼らの環境をどうにか良くしたいと思い、
ウサモルハウスの一角にあるガラス展示室を
日替わりで利用できるようにしました。
たった1帖程の空間ですが、それでも羽を伸ばしたり、羽ばたいたり、
止まり木を伝って移動もできるし、気分が乗らない時は身を隠すこともできます。
このガラス展示室と鳥カゴを日替わりで使うようにすることで、
少しでものびのびと過ごしてもらえればと思い、
行っています。
しかし、善かれと思ってやってみてはいるものの、
元々ペットとして飼育されていた彼らとって、
(現在は、ペットの引き取りは行っていません。)
来園者の方々とのカゴ越しでのやり取りは大きな楽しみともなっていたようです。
ガラス越しに「頭をなでて~」とすり寄って行く姿を見ると、
人との関わりを持ちたいのだろうと考えてしまいます。
そして、休園期間を利用してタッチコーナーにこんなものを作りました
(お試しなので、ある物を使い組み立てただけの簡素なものですが)
ここに、ほとんど飛ぶことができない「リー」と「キック」を入れて
どんな反応をするのか試してみました。
予想通り彼らは止まり木を登ったり下りたり、
高い場所や低い場所へ移動したりと、枠の外へでることはありませんでした。
このような試みは開園中では場所の確保を含め、
中々行えないので今回の休園期間を利用して試すことが来ました。
今回の試みを今後、どう生かすことができるのか、
今後も彼らのためにどんな事ができるのかを
考えながら試していきたいと思います。
*体重測定中のココ