動物たちのおはなし
みなさん、こんにちは
今回で最後になるマンドリル寝室ゴチャゴチャ空間のおはなし
・・・
いつも文章までゴチャゴチャですみません
さて、今回のおはなしは
「群れ飼育と空間管理」
ですが
まずは、まだ紹介していなかった
マンドリル舎の空間、広さから
マンドリル舎は
運動場
13m×5m×(高さ)4m
寝室
4m×2.9m×(高さ)2.45m
予備寝室
1.8m×2.9m×(高さ)2.45m
(ちょっと分かりにくいですが、黄色い線から手前(左)が寝室、奥(右側)が予備寝室です。)
そして、寝室と運動場をつなぐ通路があります
予備寝室とは…
怪我、闘争、出産時など群れから分けて、個別の管理が必要な時に使う寝室になります。
寝室と予備寝室は動物用の扉でつながっており、個別管理が必要ない時は、2室をつなげて使用することもあります。
現在7頭を飼育していますが
アン(高齢個体)が目が見えなくなり、運動場に出ることが出来なくなったため、予備寝室で生活をしています。
では、では
お部屋のおはなしを~
これまでに何度も寝室のなかの写真が出てきましたが
なかをみると
丸太や枝、板、エサを隠すための塩ビ管などが
たくさん取り付けられています
ゴチャゴチャと
狭い寝室をより狭くしているように思えるかもしれませんが…
これら丸太などは
遊具(+休憩場所や移動場所)として設置することが多いです。
その目的は
遊具をつけることで活動時間を増やす。
いろいろなパターンの遊具をつけることで行動に多様性をもたせる。
1頭だけだと、単純にこの事だけを考え遊具を設置すればよいのですが、
サルの多くは群れまたは、家族で生活しています。
到津の森公園でもサルたちが本来の社会性をもって生活を行えるように
複数頭で飼育しています。
サルたちの社会性に配慮すると
考えないといけなくなるのが
複数頭での飼育管理です。
複数頭いれば、順位が出来ることがあり
エサの偏りや、闘争などが生じてしまう可能性があります。
特に狭い寝室内では…
このような問題がおこらないようにするために
群れ飼育では、特に空間づくりが必要になります。
メス、子どもだけがスムーズに通れる高さで枝や角材を設置
空間を分けるために縦に枝を設置
上下の空間を分けるため丸太や塩ビ、枝を設置
このようにして空間を作ることで、各個体が落ちつける場所、闘争時に逃げれるルートを確保します。
ただ、空間づくりにも問題はあります。
それは、行動を必要以上に制限して管理を行うことにもつながる可能性があるということです。
常に個体関係、行動、活動時間配分などに注意しながら
寝室内の空間管理を行うことが重要になります。
と言うことで
快適化のポイント
飼育個体にあわせて空間管理を行うこと
です
これで、マンドリル寝室ゴチャゴチャ空間のおはなしは終わりになりましたが
お部屋のおはなしはまだまだ続きますよ~
次回はワオキツネザルのお部屋から~
お部屋のおはなし①…https://www.itozu-zoo.jp/blogs/animal/2017/10/8260.php
お部屋のおはなし②~空間と時間~…https://www.itozu-zoo.jp/blogs/animal/2017/10/8265.php
お部屋のおはなし③~給餌機にしかけを~…https://www.itozu-zoo.jp/blogs/animal/2017/10/8273.php
お部屋のおはなし④~給餌機、エサ入れの設置~…https://www.itozu-zoo.jp/blogs/animal/2017/11/8282.php