動物たちのおはなし
皆さんこんにちは!!
寒さも増してきましたがいかがお過ごしでしょうか?
そんな中、到津の森公園では11月12日(日)にサル山への植樹のイベントを行いました!!
今回用意した植物は
サンゴジュ 3本
イチョウ 3本
トキワマンサク 2本
シマトネリコ 9本
まずはサル山での注意事項を説明して
いざサル山の中へ
少しニホンザルを観察したら
早速穴掘り開始!!
皆さん思い思いに穴を掘っていましたが、後半戦になると疲れてきたようで…
お父さんの背中を使い穴を掘る斬新なアイディア!!笑
そして植物を植え、観察の時間へ
その後に「なぜ植物を植えるのか」「どうして植物が必要なのか」についても解説を行いました!!
ニホンザルたちも植えたそばから葉を食べたり、枝を折ったりととても楽しんでいました♪
最後は皆でハイチーズ!
次回も是非参加してくださいね♪
ではここで今回参加することが出来なかった皆様にも「なぜ植樹を行っているのか」を少し解説しようと思います。
※少しと言いながら長くなる気満々ですので、ご了承ください。笑
到津の森公園では様々な動物たちの運動場に木を植えています。
ニホンザル以外にも、チンパンジー、マンドリルやフクロテナガザルなどの霊長類。
それ以外にもキリンやトラ、アカコンゴウインコなどをはじめとする鳥類まで様々な動物の運動場に植物があります。
ではなぜこんなにも多くの動物の運動場に植物があるのでしょう?
ニホンザルに例えて大まかにいうと、4つの効果があります。
「食料になる」
ニホンザルの食べ物としてよく皆さんが思いつくのは「バナナ」。
しかし、野生のニホンザルたちの主食は木の葉や木の実です。
確かに甘いバナナは好物なのですが、ほとんどを海外から輸入しているバナナを野生のニホンザルは滅多に食べることはないのです。
そこで運動場の中に植物があれば、食料として木の葉を食べている姿を皆さんにも見ていただくことが出来ますし、野生のニホンザルに食事内容を近づけることが出来ます。
「遊び道具になる」
ニホンザルは植えた木でも遊びます。
上手に上に乗りしならせたり、ポキポキと枝を折ったり
動物も退屈しないように遊び道具としての活用法もあります。
「日陰になる」
何もない運動場だと…
日光が照り動物たちの休憩場所が無く、暑い夏だと動物たちも熱中症を引き起こすかもしれません。
本来の野生のニホンザルは
このような山の中で生活しています。
野生のニホンザルが生活している場所はこのように木陰があり、案外ひんやりと涼しい場所なのです。
「生物の多様性」
例えばニホンザルの世界にはニホンザルしか生物はいないでしょうか?
私たちヒトの世界にも食料になる生物がいるように、ニホンザルの世界にも食料になる昆虫など、様々な生物がいます。
植物があれば、植物の蜜を吸ったり隠れるために昆虫などの虫が寄ってくることもあれば植物の種子を食べに鳥が来ることもあり、他の生物が近くにいるだけでもニホンザルたちの生活には刺激になります。
植物があるだけでこれだけ生活を豊かにすることが出来るのです。
もちろん他の動物種にはフィーダー(給餌器)やおもちゃなどを使用することもあります。
ではなぜそこまでするのか?
私たち飼育員は動物園で飼育されている動物を「地球上の生物を代表してここで生活してくれている」と捉えることもあります。
そして動物園で見ることが出来るのがこの代表してくれている動物たちです。
動物園にいる動物たちは皆様に見てもらい、生態をはじめ、その生息地の環境まで教えてくれることもあります。
その代表してくれている動物が暮らす環境を少しでも良くしようと思うのが飼育員の責務でもあり、その為に一つの手段として「植樹」というものを行っています。
今後も動物園にいる動物たちは様々な事を教えてくれると思います。
皆さんも今度来てみた時にはそのような見方で動物園を歩いてみるのも良いかもしれません。
長くなりましたが今後も到津の森公園は様々な取り組みを行っていきますので、温かく見守っていただければ幸いです。