動物たちのおはなし
レッサーパンダの赤ちゃんの続編です
*哺乳瓶でミルクを飲めるようになりました。
人工哺育で順調に成長している赤ちゃん
無事に大きくなれば公開時にあわせて名前を募集しようと思っているのですが、
それまで名無しだと不便です
そこで、あくまでも仮の名前ですが「ノリン」ちゃんと呼んでいます。
鋭い方は気づきましたか?
ノカゼの「ノ」と、リンリンの「リン」で「ノリン」です
そんなノリンちゃん、生後20日目から目が開き始め、
*うっすらと目が開いてきました。
そして、今ではこんなかわいいお顔になりました
*生後26日目
まだ、ぼんやりとしか見えていないようですが、
ここまでは笑笑と同じように成長していますので一安心です
さて、前号お伝えした「ノリンちゃんを野風の元に返す作戦」ですが、
体温の低下がみられながらも、その後回復に向かったノリンちゃんと、野風を
なんと!会わせてみることにしたのです
我ながら思い切った判断です
やっぱり、野風と関わりを持ちながらこの子には育ってほしいのです
この時、母子を離してから、すでに24時間が過ぎていました
どうやって、母子を会わせるのか…
悩んだ結果、野風がパドックに出ている間にノリンちゃんを巣箱に戻し、
そこに野風が帰ってくるようにしました。
いきなり1対1での対面となります。
野風とノリンちゃんは3日間一緒に過ごしました。
この3日で親子の絆が育まれていれば問題はないのですが、
そうでなければ最悪…
最悪な結果が頭によぎりつつ、今までの野風の行動から
「野風なら大丈夫!」「お願い、野風!」と祈るような気持ちで行ったこの対面は、
私たちの心配をよそに、野風がすんなりと受け入れてくれて無事に成功したのです
*巣箱で過ごす野風とノリンちゃん。
ただし、またしても問題が…
やはり野風のお乳はでていないようです。
そして、まだ体温調節の出来ないノリンちゃんは
野風と一緒にいても体温を保つことができないということがわかりました。
なので、人工哺育は行いつつも、1日数十分からの同居を始めて少しずつ延長し、
現在は1時間まで伸ばすことができるようになりました
巣箱の中の野風とノリンちゃんの様子は常にカメラで監視していますが、
野風はノリンちゃんの気配を感じるとすぐさま巣箱に向かい、
匂いを嗅ぎ、なめ始めます。
ノリンちゃんも最近では野風のオッパイに吸い付いている姿が確認されました
(ただし、お見合い前後の体重測定では、毎回体重の減少がみられるので、やっぱりお乳は出ていないようです)
生後1か月あたりから、レッサーパンダの赤ちゃんは体温調節ができるようになります。
その頃を目処に少しずつ同居時間を延ばしていき、ゆくゆくは私たちがミルクだけ与え、あとは野風に任せられるようにしていきたいと思っています
順調にいけば生後3か月の11月頃に野風と一緒にいるノリンちゃんの姿を
みなさんにお見せできたら…こんなうれしいことはありません
野風とノリンちゃんの同居の様子や、成長の様子はまたお伝えしていきたいと思いますので、
みなさんこの母子を是非、見守ってくださいね