動物たちのおはなし
これは今の3頭の様子。
チャチャ
イチゴ
チロル
さかのぼること7月初旬。
ついに、チャチャ、イチゴ、チロルの同居を試みる日がやって来ました。
これまでは、チャチャとイチゴ、チロルは別に暮らしていました。
もっと昔は一緒に暮らしていましたが・・・別々に暮らすようになって
5年弱。
さすがに昔のようにはいかないよね・・・。
と、思いつつ私の立ち会うなかお見合い開始!!
まずは、チャチャとチロルから。
なにかあるの?といったような顔のチャチャ。
とりあえず、用意していたおやつにご満悦の様子。
さて、チロルの登場です!!(思いのほか警戒することなく出てきました)
チャチャはいつものデイゴの木の根元で待機。(様子をうかがっています)
チャチャもチロルもお互いにあまり干渉しないタイプなので、程よい距離を
保っていました。
近くに来たり、視界に入ると少し「ウ――」と唸って警戒していましたが。
特にケンカになることもなく、この様子なら大丈夫そうです。
さて、ここまでは想定通りチャチャとチロルはとりあえず大丈夫ということで。
続いて、出てくるのがイチゴ。
問題はこのイチゴです。
イチゴはこれまでの別のお見合いのときも他の個体を気にして、しつこく威嚇したり、
取っ組み合いのけんかになったりと、アライグマ恐怖症?というくらい
知らない個体に警戒心(敵対心?)を持っているような子なのです。
(人にはほとんど物怖じしない良い仔なのですけど・・・)
さて・・・
取っ組み合いのケンカにはなりませんでしたが、すごい剣幕でチャチャを睨みつけています。
さすがの、チャチャも嫌そう・・・。
そんなイチゴにチロルもこの様子。
(めっちゃ警戒して、威嚇してます)
イチゴは、近くに他の個体がいなければご飯を食べたり。
臭いを嗅いで回ったり。
そして、完全に気分を害され、早く部屋に帰りたくて落ち着かないチャチャ。
お部屋の入口の前を行ったり来たり・・・。
という感じで。
しばらくはこんな感じが続きながらも徐々に徐々に落ち着きを見せ、
現在なんとか折り合いをつけて生活してくれています。
でも、ほんと血を見ることにならなくてよかったな~っと思います。
よく動物が一頭で飼われていると「かわいそう」だとか「寂しそう」という声を聞きます。
しかし、本当にそうなのでしょうか。
もちろん、そういった動物たちもいます。しかし、全ての動物がそうではありません。
アライグマについても、群れで協力して生活しているわけでもありません。
自分の食べる物や休む場所は自分で手に入れて生活しています。
つまり、一頭でも全然平気な動物。
むしろそれらを手に入れるため争うこともあるかもしれません。
個体の性格によるところは大きいですが、
直接的なケンカなどがなくても、過度なストレスがかかっていることもあります。
動物たちを同居させる場合、少しずつ少しずつ動物たちの様子を見極めながら
一緒に出来るのかどうか判断していかなければなりません。
と、ちょっと重たい話になってしまいましたが、
決して群れで飼うことが悪いというわけではありませんよ!!
子どもを作るためには相手が必要なわけですし。
関係が良くても悪くても、お互いになんらかの刺激(これも良くも悪くも)が
あるわけですから。
私たちもそうですが、何も刺激のない日常はつまらないものです。
動物園の動物にとってみれば、むしろ自然界よりも安全な分、
刺激(生活のなかでの選択肢)は少なくなっているでしょう。
と、思いのほか後半で話が長~くなってしまいましたが・・・。
この3頭が、これから勝手気ままにのほほんと過ごせるような環境をつくっていけたら
いいな~と思っています。
ほとんど寝ていることの多い3頭ですが、見えない時はじっくりと探してみて下さい♪
冒頭での写真のように、きっとどこかで気持ちよさそうに寝ていますから。
さて、そんなこんなで次回は「NEWアライグマ」です♪