動物たちのおはなし
年に数回、ロバ達が楽しみ?にしている日があります
先日も久しぶりにその日がやってきましたので、
今回はその様子をお知らせしますね
なに~?
さて、それは何かと言いますと、ロバ達の蹄を切る日です。
これを削蹄(さくてい)といいます。
削蹄は、私たち飼育員ではなく、この時ばかりは専門の技術者である
「装蹄師(そうていし)」の方をお呼びするのですが、「装蹄師」って聞きなれない方が多いのじゃないでしょうか
装蹄師とは、馬の蹄に蹄鉄を打つ技術者のことで、蹄鉄の作成や、馬蹄の削蹄、蹄鉄の打ち付けを主に行います。
その装蹄師の方に来ていただいて、
約2時間かけて6頭のロバの削蹄を行います
蹄は私たちの爪と同じようにどんどん伸びます。
歩き方や運動量にも左右され伸び方はそれぞれですが、だいたい3~4ヶ月に1度の頻度で削蹄をしてもらいます。
蹄で立ち、歩く馬にとってはとても大切なもの。下手な切り方をすると、足を痛める原因にもなりかねませんので、専門に技術者の方にお願いするんですね
では、見てみましょう
まずは、後ろ肢の蹄
削蹄前はこんな感じ
そして削蹄後
いかがでしょうか
先の黒い部分が短くなっているのがわかりますか?
ほんとに微妙な感じもしますが伸びた部分を削ったり、
切ったりしながら調整していきます。
装蹄師さんは、馬(ロバ)の名前は覚えなくても、足の裏を見たら誰だかわかるんだそうですよ~。その子その子の歩き方や、癖などもありますからね。
慎重に慎重に作業を行います。
こちらはシュンタ君。
シュンタ君は、男らしく堂々と削蹄してもらっています。
でも、時には後ろ肢で蹴られることも油断大敵
それでは、装蹄師さんの手元を見てみましょう
慎重に~慎重に~
こんな感じで特殊な鎌で削いでいきます
長すぎる時は、「せんかん」という道具で
チョキンチョキンと切り落とします
下に丸い蹄の先が落ちていますね
こちらは、モミジおばあちゃん。
あまり運動しないので、蹄もすぐに伸びちゃいます
でも、さすがはおばあちゃん。お利口さん
やすりで綺麗に整えて。終了
こちらは、削蹄前の蹄の裏側。
前回の削蹄は4月だったので約4ヶ月間で伸びた蹄はボコボコしていて、
形も歪になっています(ちなみにコミミちゃんの前肢)
それが、装蹄師さんの手にかかると…
こんなにも綺麗にこれが本来の蹄の姿ですね
同じ子の蹄とは思えないでしょ
こんな風にして、年に数回の削蹄は終了します。
この日をロバ達は楽しみにしているのかどうか?はわかりませんが、
削蹄の後はとっても歩きやすそうです
また来てねっと言っているのかどうかはわかりませんが、
装蹄師さんを見送る3姉妹(左からミカン、ミミ、スモモ)
歩きやすくなったから、お仕事頑張るからね