動物たちのおはなし
実は・・・みなさんに内緒にしていたことがあります・・・
それは・・・
なんと・・・
なんと・・・!
フクロテナガザルの赤ちゃんが生まれていたこと!!!
すぐにお知らせしたいところだったんですが、そうはいかなかったある事情がありまして・・・。
今年の1月10日に生まれた女の子。当園でフクロテナガザルが生まれるのは、実に19年ぶり!この仔のお父さんである『マツ』が生まれて以来となる、待望の誕生でした。
しかし、母親の『クロミ』が赤ちゃんに興味を示しません。九州では珍しく雪がちらつくほどの寒さの中、暖房がついているとはいえ、寝室の気温は15℃ほど。床はさらにひんやりとしています。
普通であれば、生まれてすぐ母親が胸に抱き、自らの体温で赤ちゃんを温めるのですが、この時赤ちゃんは、一頭で床に突っ伏している状態。クロミはどうしたらいいいのか分からない様子で、少し興奮していました。
羊水で濡れたからだが、赤ちゃんの体温を奪います。行く末を見守る猶予はありませんでした。
母親による子育ては期待できないと判断し、別室に母親を隔離して赤ちゃんを取り上げました。飼育員による子育て『人工哺育』のスタートです。
赤ちゃんを取り上げて最初に行うのは、低下した体温の回復です。濡れたからだをタオルとドライヤーで乾かします。冷たくなったからだがより早く温まるよう、飼育員の服の中に赤ちゃんをいれ、お湯を入れたペットボトルを抱かせました。
なんとか体温が回復したら、次の段階です。今回の場合、生後2日ほどはミルクを与えなくても問題はありませんが、怖いのは脱水状態になることです。温めたブドウ糖液と、薄めたスポーツドリンクを与えました。
・・・と、人工哺育の様子を語りだすと止めどもなくなりますので、続きは(書くかな・・・?)いつかまた!
赤ちゃんの成長をみながら、みなさんにお知らせするタイミングをはかっていたのですが、赤ちゃんは生後半年をすぎ、すくすくと育っていますのでやっとこさお知らせ!
最近では園内での日光浴やプチ散歩も始めたので、運のいい方は出会えるかもしれませんよ!
あ、ちなみにこの赤ちゃん、近日中に名前が決まりますので、その時はまたお知らせしますね!
それではまた!