動物たちのおはなし
マンタロウとココの赤ちゃんが産まれ、早いもので1ヶ月が経ちました
赤ちゃんは最近はうずうずと動きたくてたまらないようで、
ココのお腹から離れることも時々見られるようになりました
ココちゃんが離してくれるときもあれば離してくれないときもあるので、
日によって違いますが、その可愛い顔を見せてくれる頻度は多くなってきたように思えます
1ヶ月ということで、父親マンタロウと母親ココの成長の様子を振り返ってみたいな~と思います
私が飼育員となり初めて出会ったのが、このマンドリルたち
そのときはアン、ココ、ドリーの3頭
ココの妹のドリーは今よりもとても幼く、やんちゃで手のつけられないおてんばでした
その約1年後にマンタロウくんが広島の動物園からやってきました
当初は4歳で見た目も細く顔も黒っぽい色をしていて、まるでメスのようでした
群れの中に入るのは本当に大変で、時間をかけてお見合いしながら、
4頭一緒になっても数え切れないくらいメスたちに追いかけられ、ときには毛をむしられたりということもありました
そんな中、少しづつ距離を縮め、
メスから毛づくろいをしてもらえるようになり認めてもらえるようになっていきました
このような大変な時期を経て成長してきたマンタロウが父親に
これほど嬉しいことはありません
そしてココちゃん
ココは最初は3頭のメスの中で、順位が一番低かったのです
アンやドリーに押されるときもありながら、細々と暮らしてきたココですが
マンタロウが来て、どんどんかっこ良くなっていくマンタロウに
惚れていったわけですね
ココはマンタロウといる時間が多くなり、マンタロウもココを気にかけるようになり、
ココは今ではメスの中では一番強い存在となりました
・・・エサを拾うときは腕を曲げて拾う、めんどくさがり屋のココが
群れの中で順位が低かったココが母親に
本当に感慨深いです
・・・最後に忘れてならないのが、マンドリルとともに成長してきた
運動場に茂っている植物たち
最初は100cmぐらいの低い植物が茂る運動場でしたが、
木を少しずつ植えていき
今ではマンドリルの森に近づいてきました
これから、赤ちゃんの成長が進むにつれて、昔のドリーのように
植物をひきちぎっていくのだろうかと・・・ちょっとゾッとしますが
(今でもちぎりますが)
そうならないように今、急ピッチで植物を増やしているところです
私たちが目指した、森の中で佇むマンドリルたちをみなさんにお見せできるように頑張ります
赤ちゃんの成長とともに、 ‘森’も一緒に見守っていただけたらなと思います
(2013年9月18日撮影)