動物たちのおはなし
前回のゆめZOOで、オタマジャクシの姿がほとんど見られなかった…
今年生まれの貴重なオタマジャクシ
今回は、その真相に迫ります!!
私たちは、毎朝、産卵やたまごの状態を見るために、ビオトープに行っているのですが、
たまごからオタマジャクシがかえると、その翌日には姿が消えていることがありました。
ふつう、ふ化したばかりのオタマジャクシは数日間はたまごの膜にくっついていたり、たまごの周りでじっとしています。
こんなふうに。
さて、なぜオタマジャクシはほとんど姿を消してしまったのか。
夜のうちに何があったのか?
その真相をつきとめるために夜のビオトープに行ってみました!!
暗闇の中、懐中電灯のライトをビオトープの水面に向けると…
そこには、なにかうごめくものが・・・。
どうやら、オタマジャクシではないみたいです。よ~くみてみると、
その正体は、アメリカザリガニ!!
しかも、あっちにもこっちにも…
たしかに、このビオトープには以前はアメリカザリガニは住みついていませんでしたが、
一昨年の梅雨時期ぐらいからその姿が確認されるようになりました。
ですが、去年は問題なくオタマジャクシは成長し、このビオトープでその姿を確認することができました。
2010年5月8日撮影 2012年4月25日撮影
今頃の時期になるとオタマジャクシがうじゃうじゃ泳いでいたビオトープ。
去年は大丈夫だったのに、なぜ今年はダメだったのでしょうか?
そういえば・・・
今年はカエルが卵を産みはじめるころには、親ザリガニはもちろん稚ザリガニの姿も確認されていました。
つまり、産卵と同時期にザリガニたちも数を増やし始めたと言うことです。
去年は、ザリガニの姿を見るほうが少く、稚ザリガニを見た記憶もほとんどないのですが、
今年はいてあたりまえというぐらい稚ザリガニがウヨウヨといました。
夜な夜なザリガニがオタマジャクシを食べてしまっていたのかもしれません。
今年のアカガエルのオタマジャクシはほぼ壊滅状態まで追い込まれました。
このままでは、到津の森公園からニホンアカガエルが姿を消してしまうかもしれません。
アメリカザリガニはもともと人間が日本に持ち込んだ生き物です。
ふと、こんな外来種の問題が日本のあちこちで起きているんだな~と思うと、
私たち人間はなんと取り返しのつかないことをしてしまっているんだろうと考えさせられます。
アメリカザリガニたちに罪はありませんが、なんとかしなければカエルの未来もありません。
さて、この続きは「お、オタマジャクシが・・・ 対策編」でお話しします。