動物たちのおはなし
3月19日・・・
とうとう、この日がやってきました
この日は、望くんのお引越しの日でした。
望くんは、2011年の9月23日生まれで、1年半の間、到津の森公園で過ごしました。
お引越し先は、お父さん(トーマ)の生まれた、「姫路セントラルパーク」(兵庫県)です。
僕が、飼育員になって初めての出産がこの望くんでした。
沢山のことを教えてくれた望くん。
ここで、望くんとの思い出を振り返ろうと思います
まず、出産直後の望くん
生まれた直後は、まだ角もねていて、角の先の毛が髪の毛のように見え
“おぼっちゃん”のような顔をしていました
しわしわのお顔ですが、しっかりと目も開いていて、耳も周囲の様子を伺うようにピンとたてていました
生後30分程で立ち上がり、お母さんのおっぱいを飲む姿が見れたときは、ホッと一安心。
何度も何度も倒れながら、お母さんに励まされ自分の足で立ち上がる様子は、とても力強さも感じられ、また、母と子の絆の強さも感じられました
初めて、展示場に出たのは、生後10日でした。
最初こそ、お母さんのそばにくっついて、離れなかったのですが、初めての広い場所。
初めて見るものばかり。
望くんの好奇心は抑えられませんでした
いろいろな物のにおいを嗅ぐのに大忙し
あっちに行き「クンクン」こっちに行き「クンクン」
とても楽しそうでした
おかあさんも時折、心配そうに近寄りますが、マイペースな望くん
そんなことはおかまいなし
生後10ヶ月たち体も大きくなりましたが、そんなマイペースぶりは、
大きくなっても変わらず・・・
いろんな物に興味を持ち、疲れたら座ります
野生では危険なので座ることは滅多にありません
いったい、このマイペースぶりは、誰に似たのでしょうか・・・
・・・
あっお父さんでした(左:トーマ 右:望)
天気が良く暖かい日は、お父さんと一緒に座っている姿も見ることができました
他にも望くんとお父さんは、似ているところがありました
どこが似てるかわかりますか
口元にご注目
わかりますか
口からたれる透明の糸・・・
はいよだれです
お腹がすくとたまにたらします
こんなところが似なくても・・・
親子3頭、とても仲良し
同じ方向を見たり、歩いたり、座ったり、よだれをたらしたり・・・
お父さんに良く似た望くん。
お母さんの愛情たっぷりで育った望くん。
健やかにのびのびと成長しました。
きっと新しい場所でも、マイペースぶりを発揮してくれることでしょう。
望くんの成長を応援して下さった方々、本当にありがとうございました。
キリンは、トーマとマリアの2頭になりましたが、これからも、応援よろしくお願いします。