動物たちのおはなし
続・ヘビの脱殻を観察してみよう!
2011年11月10日
さらに脱殻を観察してみましょう。
眼のところにもレンズのような鱗がついています。ヘビには瞼がありませんがこの鱗のおかげで眼を守ることができています。
(写真:ヨナグニシュウダ)
それから、よく脱殻とヘビの長さは同じだと思っている人がいますがこれは間違いです。
脱殻はヘビの鱗の間の皮膚も伸びた状態になっていますので実際にはヘビは脱殻の長さよりも短いのです。
さらにこの伸びた皮膚というのが体の場所によって体鱗列数に差があることの説明にもなっています。つまり餌を食べると伸びる必要がある体の前半部分は列数が多く、消化された後に移動する後半部分は列数が少ないのです。この前半部分の列数の増加は大きな餌を食べる種類でよく見られます。たくさんの小さな鱗が皮膚でつながっているのと少しの大きな鱗が皮膚でつながっているのではどちらが自由に動かすことができるでしょうか?小さな鱗の方ですよね。そんな理由で体の前半部分は鱗の数が多くなっています。
こんなふうに脱殻1つ見てみてもいろいろな事がわかります。