到津の森の自然

街の中にありながら昔のままの姿で残る豊かな自然は、何よりの癒しスポット。季節ごとに表情を変える木々、そこで暮らす小動物たち、人の手が加えられていないからこその安らぎがあります。

●戦前から手付かずの自然!心うるおう都会の森

 動物展示ゾーンや遊具ゾーンとはまた違った雰囲気で、森林浴や散策がゆっくりと楽しめる「郷土の森林」ゾーン。戦前からの手付かずの自然がそのまま残り、木々の力強さと優しさを感じさせてくれる、都会のオアシスです。メジロやヤマガラ、ムクドリ、ヒヨドリ、フクロウといった野鳥たちにとっても、大切な憩いの場となっています。
春はサクラが有名な到津の森公園ですが、他にもモミジやクスノキ、ヤマモモといったこの土地本来の木が自生し、紅葉や樹齢数百年の照葉樹林なども見事です。
また、椎の葉やドングリ、ヤマモモの実などの山の恵みは、園内の動物たちのエサにもなります。キリンやゾウ、サルにシマウマにアライグマ、皆の大好物です。

●季節ごとに魅せてくれる木々の変化と生命力

 モミジは秋の紅葉だけでなく、春にはヘリコプターのような形の花を咲かせ、夏前にはみずみずしい若葉の姿を見せてくれます。クスノキの小さな白い花は、さわやかないい香りがします。梅雨になるとアジサイが色づき、ヤマモモがつける真っ赤な実は食べることができます。いちごのような甘酸っぱい味です。
 夏から秋のはじめまで紫紅色の可憐な花が咲くミヤギノハギ、秋に黄色い花の時期を迎える常緑性のツワブキ、冬は有名な童謡の歌詞にも出てくる大きなサザンカなど、じつに多彩な自然が息づいています。
 サクラやアジサイ、モミジ、エゴノキなどの落葉樹が冬の寒さを乗り越えて、春の準備をする「冬芽」は、木々の生命力と暖かい季節への喜びを感じることができます。木の種類ごとに形も違うので、ぜひじっくり観察してみてください。

イロハモミジの花(春) ツワブキ(秋)

●「ここにしかない」ぜいたくな自然は宝物

 人が手を入れない森は一見どこにでもあるようで、実はどこにでもない貴重なものです。動物たちとふれあうと同時に、到津の森公園のぜいたくなほどの自然は、いつの季節も訪れる人々を穏やかに迎えてくれる、北九州の宝です。